専門家や経験者への気軽な相談と、批判に晒されない安心安全な空間での気持ちの吐き出しを当たり前の時代へ

株式会社祭(東京都渋谷区、代表取締役: 清水舞子、非上場)は、匿名で心の内を共有する新コミュニティプラットフォーム『いつでもおかえり』(基本無料)をリニューアル公開した。当サービスは日本のメンタルヘルス領域での主要課題「相談しにくさ」にフォーカスし、心理療法をモチーフに設計。従来のSNSでは困難であった、安心できる仲間との交流や、経験者、専門家との気軽な相談を実現する。質問機能とピアサポートを通じてメンタルヘルスの改善をサポートし、専門家・当事者・経験者などの質問回答コーチの募集も行っている。

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背景・課題

現代においてメンタルヘルスやウェルビーイングは世界共通の課題です。例えばうつ病の患者数は国内だけで120万人にのぼりますが、潜在的な患者数は400万人以上と推定されています。WHOによれば約4人に1人が、生涯で一度は精神障害を有病すると見積もられています。

リスクの高さにもよらず、多くの人々が医療機関への受診やカウンセリングに対して心理的、経済的な障壁を感じています。日本におけるカウンセリングの利用経験者は**わずか3%**に過ぎません。こうして多くの人が独りで問題を抱え込み、症状が悪化するリスクは高まっています。特に課題なのは、専門家だけでなく、**周囲の人々に対しても抱えがちな心理的な「相談しにくさ」**です。この「相談しにくさ」を超えるため、弊社は『いつでもおかえり』というサービスを開発しました。

創業者の体験:「相談しにくさ」の実感

起業後、私自身もうつ病を経験することとなりました。幸運にも周囲に恵まれ、様々な治療法(自助グループなど)を通じ回復に至りました。そして治療の過程を経たからこそ、重大な事実に気づいたのです。それは、日常生活で自分の感情を認め、専門家や仲間と相談できる環境こそが、人を孤独から回復させる鍵であるということです。この恵まれた偶然を、すべての人にとっての当たり前にするべく、自らの自助グループでの経験を基に、悩みを抱えるすべての人に対してSNSの次の新しい居場所を提供するアプリを開発しました。

「相談しにくさ」に対する認識は、代表である私の原体験に由来します。かつて私は、学費を稼ぐために歌舞伎町で働き、同時に夜回り先生として地域コミュニティを支援していました。困っている誰かの力になりたいと尽力する傍らで、転機は突然訪れます。最も親しい恩人が自らの命を絶ったのです。身近にいた恩人が相談もなくこの世を去ったという出来事から、周囲への「相談しにくさ」という問題の深刻さを痛感しました。この経験を契機に、「孤独」と「メンタルヘルス」に焦点を当てて起業し、今日に至ります。

アプリの特徴

「いつでもおかえり」は、心理学的ロジックに基づいた安心安全な環境で、自由に感情を表現し、深いコミュニケーションが可能なプラットフォームです。

1.匿名での安全な交流:

●趣味や悩みに基づく部屋での匿名の交流、個人の部屋での自由な投稿が可能です。

●「言いっぱなし聞きっぱなし」等、自助グループをモチーフとした設計により心理的に安心できる交流が可能です。

2.気軽な質問と相談:

****●質問機能を用い、ユーザーは日常的に話しにくい悩み等を相談できます。

●質問には回答が可能です。知見や経験に基づいて他ユーザーへ寄与することで、自身の痛みを昇華できます。